【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第7章 パフォーマンス
デパート最上階の催事場には、
各国の有名パティシエが小さなブースを構え、
腕によりをかけたスイーツを販売していた。
あちこちに長蛇の列ができており、
女性客たちでごったがえしている。
「うわぁ…コナン君押しつぶされちゃいそう…
危ないから私が蘭ちゃんの分も買ってこようか?」
「えっいいの?ありがとう!
じゃぁ昴さんと待ってるね。
これお金と、買うもののリストだよ」
「うん、わかった。昴さんから離れちゃだめだよ!」
そう言うとそよ香は人ごみの中に消えていった。
「…で、ボクを呼び出して話したいことって?」
クイクイと沖矢の服を引っ張って話しかける。
気づいた沖矢は膝をついてコナンの目線までかがむと
ニヤリと笑った。
「安室君が動き出したんでな…下のラウンジに移動しないか」
「そよ香さんは?」
「あの様子じゃあと3時間は大丈夫だ。
それに、彼女は俺とあまり顔を合わせたくないらしい…」
「??」