【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第1章 点と点
(最近安室さん大人しいんだよな…
そよ香さんから何か聞ければって思ったんだけど…
そもそもなんでミステリートレインから帰ってきて
あんな平然とポアロに戻ってこれたんだ?
まだ何か灰原について握ってるモンでもあんのか…?)
「ちょっとコナンくーん?ご飯の準備手伝ってくれる?」
制服にエプロンをかけた蘭がコナンを呼んだ。
「あ、はーい」
*
*
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小五郎と領収書や帳簿の話を終えると
すっかり日が落ちて真っ暗になってしまっていた。
「…わっもうこんな時間!
では、私はこれで…」
「そよ香ちゃんも一緒にメシ食ってきゃ良いじゃねぇか
なぁ、蘭!」
「うん、そのつもりでもう4人分ご飯作っちゃったし」
「そうだよ、僕そよ香さんとお話ししたいなー」
コナンが珍しく引き止めてくる。
最近安室のことを知りたがってるからその話だろう。
察しはついたが、そよ香はつい2時間ほど前に
遅めの昼食を取ったばかりだ。
「え、ウソ!ごめん、蘭ちゃん!
実は待ってる間にポアロでちょっと食べちゃったんだ。
また今度でもいいかな?
コナン君もごめんねまたお話ししようね」
そう言うとビジネスバッグを手に取り
出口に向かう。
蘭とコナンが残念そうに見送った。