【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第6章 一歩先*
「ホー、ここも良いんですね」
「はぁっ…な、に…っ」
口で息をしたその隙間を狙って
今度はぬるっとしたものが口内に入り込む。
「ふっ…んん…」
沖矢の舌先がそよ香の舌を追いかけては絡みつく。
何度逃げようとしても捕らえられ、
次第にその甘い快楽を自ら求めるようになった。
柔らかく、少し厚みのある唇とは裏腹に
鋭い快感を押し付けてけてくる舌は
そよ香の頭を真っ白にさせた。
「んっ…んぅ…」
そよ香の小さな口の中で
お互いの唾液が混ざり合い、沖矢はわざと音を出す。
身体の内側から響いてくる淫らな音に、
胸の奥が熱くなるのを抑えることができない。
「…ん、んんっ…ふぁ…」
抵抗していた手はいつの間にか
沖矢の服をぎゅっと握りしめていた。
「可愛いことをしますね…」
そよ香の唇は艶っぽく濡れ、
そこから吐き出される熱い息は
沖矢の情欲をそそった。
「やぁっ…!」
首筋に舌先を当て、下から上に舐めあげると
そよ香の頬はますます紅潮していく。
乱れた吐息は、もう元には戻らない。