【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第6章 一歩先*
「あっ…!」
首に微弱な電気が走るような感覚がする。
沖矢はそよ香の首筋を吸うと
深緋色の証を咲かせた。
そのまま首筋に優しくキスを続けて、
鎖骨のあたりで止まる。
「痕が残ってしまいましたね…」
うっすら目を開けると、
沖矢のもの哀しそうな顔が映り
あの時につけられた傷痕に唇を重ねる。
ピクッとそよ香の身体が反応してしまう。
それは痛みではなく、これから起こりうる快感を
期待しているようだった。
「…怖くありませんか?」
沖矢はそよ香の潤んだ瞳と目を合わせる。
小さくうなずくと、彼女は沖矢の首に腕を回した。
カシャン、とサイドテーブルに眼鏡を投げると
そよ香の唇に食いつき、
いつの間にかブラジャーのホックを外して
柔らかくも張りのある胸を揉みしだいた。
「…っ!あ…っ」
服の中でもぞもぞと沖矢の手が動く。
胸のつぼみに指先が触れると
その度にいやらしい声が出てしまった。