• テキストサイズ

【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜

第6章 一歩先*







「美味しいですか?」

「はい!それはもう!!」


今週は東都プリンスホテルのラウンジで

イチゴとチョコをふんだんに使った

期間限定ブッフェが開催されており、

沖矢はそよ香を連れて来たのだった。


ラウンジはほとんどが女性客で、

背の高い沖矢は立っているだけで目立ってしまう。

男があの狭い所にいたら邪魔でしょう、と

美味しそうなケーキには見向きもしなかった。



「僕のことはお気になさらず。

満足するまで召し上がってくださいね」


そう言うと、ウェイターにコーヒーを頼み

新聞を読み始めた。



チョコレートの本場ベルギーやフランス、

イタリア、スイスなどにいくつもの店を出店する

有名パティシエがこのブッフェのためだけに

考案したスイーツが所狭しと並んでいる。


女性でも食べやすいように小さくカットされた

スイーツはまるで宝石のようだ。

目で見ても美しい赤と茶のコントラストに

女性客たちはスマホのカメラを向ける。




/ 272ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp