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【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第5章 君のため
沖矢が振り向いていつもの優しげな笑顔を向ける。
どんな顔をしていいか分からず、
そよ香はそそくさと車から降りた。
車に向かってもう一度頭を下げてエントランスへ入る。
宅配ボックスと郵便ポストを確認して
そよ香は自動ドアの向こうへ消えていった。
「10分待つか…」
沖矢は車のハザードランプをつけると
タバコをくわえてマッチに火をつけた。
空へ煙が舞い上がり、消えていく。
(ジェイムズにも報告しておこう…)
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