第4章 3
落ち着こうとして、自分の部屋で目を閉じて深呼吸をするが、落ち着くどころか悪いことばかり考えてしまいなにもできなくなった。
勉強なんてそれどころでは無くなった。
一応ネットで
《殺人現場 傘 置いてきた》
と調べてみるものの役に立ちそうなものはなかった。
外がもう真っ暗になってることに気づいて、時計を見るとお風呂を出てから一時間近く過ぎていることに気がついた。
カーテンを閉めようと窓に近寄っていく。
外を見ると、街灯の付近で傘を持っているのに傘をささずに濡れて歩いている人がいた。
不思議には思うが、今の頭ではそれ以上は考えなかった。
しかし、何か引っ掛かるものがあり眺めていた。
何度も行ったり来たりしている。
「あの傘… 私の?」
今日使っていた私の傘は、どこにでもあるビニール傘だが持ち手の付け根にピンク色の大きなシールを貼っているのだ。
行ったり来たりしている人の手にある傘にピンク色の物が着いていたようなきがする。
あの人みたことがあるきがする。
大きな男の人。なんだか目の離せない雰囲気。そして、服に付いている血。
あの殺人犯。