鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】
第2章 クルーウェル 意地悪な大人の甘い躾꙳✧˖°⌖꙳
彼が立ち去ると先生は私の手を引き歩き出す。
「クルーウェル先生っ…ありがとうございました!」
「はぁ…。よりにもよってあのリーチ弟に目をつけられるとは…ついてこい!」
誰もいない空き教室に入ると、制服の見本が並んでいた。
「わぁー!かっこいい!」
「仔犬に合いそうなSサイズを用意してみたんだが…。まずシャツから着てみろ」
「はいっ!」
私は着ていた服を脱ぎ、シャツに腕を通してみる。
「先生…これ…」
「Sでも大きいな?もうワンサイズ下にするか…」
先生は私のすっぽり隠れた手が出るようにシャツの袖をめくってくれる。
「どうせなら魔法で先生みたいな背が高いイケメンにして欲しかったなぁ」
「ほぅ?仔犬はご主人様に夢中だな?」
先生はにやりと笑い私の顎をくいっと持ち上げる。
「っ!…先生は大人で…かっこいい…です…」
「仔犬より少しばかり長く生きているからな?」
「それにこんな私にも優しくしてくれるし…」
「"こんな?"」
「普通に考えたら、どこから来たかも覚えてないなんて怪しいし…。魔法も使えないのに、この場所にいさせてもらおうなんて図々しいし…。もう帰れないかもしれないし」
自分で話しながら、不安な気持ちがどっと溢れて泣きそうになる。
「おい仔犬?お前がここにいる間は俺が主人だ。お前に寂しい思いも辛い思いもさせるつもりは無い。それに帰れなくても仔犬1匹の面倒を見るぐらい俺にとってはどうってことない。」
「先生…優しすぎます…っ…ふぇ…」
「だからもう泣きやめ。」
先生は次から次へと流れる涙を優しく拭ってくれる。
「はいっ…。ふふ…泣いたらすっきりしました。」
「Good boy.良い笑顔だ。素直な仔犬にはご褒美をやろう。口を開けろ」
「んんっ?…甘い」
先生は私の口に真っ赤な飴を入れる。
「さぁ。次はジャケットだな?これを着てみろ。」
「っ…!あっ…」
ジャケットを私の肩にかけようと先生の手が少し首に触れた瞬間、なぜか身体が反応して声が出てしまう。
「先生…?なんか…身体が熱いっ…です」
「もう効果が出たか?その飴にはな。微量の神経昂奮促進剤が含まれている。」
「神経…?それって…」
「簡単に言うと…媚薬だな。」
「っ!」
耳元で色っぽく囁かれ、身体がびくっと震える。