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鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】

第5章 レオナ 獅子様は仔猫を溺愛中꙳✧˖°⌖꙳


最初は俺様で意地悪な先輩が苦手だったけど、少しずつその中に見え隠れする優しさや可愛さに気づいた。

女の子の日は授業中もさりげなく上着を掛けてくれたり、寝る時もずっと抱きしめて温めてくれる。
私が熱を出した時は、一晩中看病してくれて…私が食べたいって言ったアイスを、わざわざ購買部まで買いに行ってくれたのには感動したなぁ。
まぁ…元気になってすぐ私を美味しく食べられちゃったけど。
今でも思い出すと顔が火照ってきちゃう…。

気が付くと私に尻尾を絡めてくるところとか、メッセージアプリで「かまえ」ってライオンが拗ねてるスタンプを送ってくるところとか。
ふふ…たまらなく可愛い。
周りの人達に誤解されがちな先輩だけど、私だけに見せてくれる甘い顔が嬉しい。

家族も帰る場所もない私に、安らぎと幸せを与えてくれる素敵な人。
あぁ…早く昼休みにならないかなぁ…。
早く先輩に会いたい…。


「おーい!」
「…んっ?」
「莉冬!ぼけっとすんなよ。次はどうするんだっけ?なりたい動物の毛を一本入れるんだろ?」
「…あっ!エースごめん!そうだよ。エースは猫の変身薬にするんだよね?」
「おー。ルチウスの毛を拝借したから、これを入れて…。うぇぇ…何かエグい色に変わったな…。匂いもやばいし窓開けよ…」

エースが窓を開けた瞬間、窓から悪戯な疾風が吹き込み、莉冬の肩に付いていた何かの毛が鍋に入り込んだことは、誰も知る由もない。


「わっ!すごい風っ!窓閉めて!」
記録していた紙が風で飛ばされ、それをジャンプして掴もうとした瞬間、エースとぶつかり、鍋の方へ倒れ込む。

どんっ!

「やばいっ!!鍋倒れるっ!!うわぁ!莉冬!!!」

びしゃ!…カランカラン…。

何が起こったのか理解が追いつかない状況の中、私は床にお尻をついてぺたんと座り込んでいた。

「えっ?」
自分から漂う強烈な薬草の香り。
びっしょりと濡れた制服。
床に転がる空っぽの鍋。

次の瞬間何かをばっと被せられ身体がふわっと浮く。

「トラッポラぁぁぁ!!!お前はよほど俺様に躾られたいらしいなぁ?」
「やべ…俺詰んだ…。」

視界が真っ暗で何も見えない。
ふわふわで、もこもこの布?
いい香りがする…クルーウェル先生の匂い?
っ!これ先生の毛皮のコートだ!!
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