鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】
第5章 レオナ 獅子様は仔猫を溺愛中꙳✧˖°⌖꙳
ー遡ること数時間前。
【3時限目 魔法薬】
「いいか仔犬ども!変身薬は基礎中の基礎!失敗などしてくれるなよ?」
クルーウェル先生の指導の元、私はエースとペアになって、薬を調合していた。
「エース!ちゃんと分量を計りながらやらないと失敗するよ」
「大丈夫だって!莉冬って本当心配症だよな。っつーか、完成してもお前は薬飲まねーじゃん。」
「僕は魔力がないから…先生に禁止されてて…ごめん。」
薬を飲むと女子に戻るとは言えないし…。
教室の端からクルーウェル先生が私に意地悪なウインクをしてくる。
「俺ばっか実験台なんてひでぇよな。まぁ仕方ねぇけど…莉冬!今日の昼飯奢れよ?」
「あっ…今日はだめなんだ。レオナ先輩とお昼一緒に食べる約束をしてて…」
「レオナって…あのサバナクローの寮長!?お前なんであんな怖い先輩と仲良くしてんの!?」
「いやぁ…その…。仲良くしてもらってるんだ…へへ。」
私は高鳴る胸を押さえながら平然を装う。
私とレオナ先輩は恋仲だ。
あれは入学初日に植物園に薬草を取りに行った時のこと。
目が合ったレオナ先輩にいきなり押し倒されて…
「お前…雌だろ?」
「ひゃ!?ちっ…違います!」
「嘘つくなよ?お前からは雌の匂いがプンプンすんだよ」
「ハ…ハンドクリームのせいですかね?…ははは」
「はぁ…。つくならもっとマシな嘘つけよ?しかし美味そうだな…ちょっと味見させろ」
「ひゃっ…んっ…やめてくださいっ!」
私の首筋をツーっと舌で舐める彼の胸をぽかぽか叩いて必死に抵抗する。
「可愛い抵抗だな。だが…弱肉強食の世界はそんなに甘くないんだよ?」
「だめっ!わっ…私は美味しくないです!!私みたいなチビじゃなくグラマラスなお姉さんの方が絶対に美味しいです!!」
「はぁ!?…っくく!ははは!!お前…気に入った。」
無邪気な笑みを浮かべながら、私の頬を優しく撫でる先輩の顔はどこか嬉しそうで…怖いはずなのになんだか目が離せなかった。
その後は「今日からお前は俺の奴隷だ」なんて言われて、散々こき使われて連れまわされて…気がつくといつも一緒にいて。
「おい。この授業、お前が俺の前に座れ。」
「俺は寝る。膝貸せ。」
「どこに行く?1人でうろちょろすんな」