鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】
第5章 レオナ 獅子様は仔猫を溺愛中꙳✧˖°⌖꙳
ーそれはある日の昼休み。
「ちっ…あいつ何やってやがる…」
今、俺はものすごく機嫌が悪い。
あいつからの返信がない携帯の画面を、何度も見ては伏せるを繰り返す。
この俺様からの連絡を無視するなんてあり得ないだろ…草食動物の分際で。
後で覚えとけ。
骨の髄まで喰らいつくしてやる。
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「はぁ…。どうしよう…絶対怒ってるだろうなぁ…」
私はシャワーを浴びながら先輩の事を思い浮かべる。
昼食は先輩と食べるって約束してるのに…とりあえずメッセージ送らなきゃ。
浴室から出て携帯を手に取った私は、通知を見て言葉を失う。
えっ…着信…40件!?
メッセージも100通超えてる…!!
全部先輩からだ…
絶対怒ってるよね…
このまま未読でいた方が良いんじゃ…
いやいや。そんな事したら後が怖い…
いっその事ちゃんと事情を説明する?
いやいや。そんな事したらサバナクロー寮で軟禁されて一瞬で喰べられちゃう…
普段でも身の危険を感じるほど愛されてるのに…こんな姿を見られたら…もう…
「…っ!」
鏡に写った自分の肌に残る赤い噛み跡にそっと触れると、昨夜の甘い情事が思い起こされ、かぁっと頬が染まっていく。
私は震える指でメッセージを開いて、当たり障りのない言葉で返信した。
「先輩。体調が悪くなってしまって今日は会えません。本当にごめんなさい。怒らないでください。」
それからすぐにベットに潜り込んで、布団を頭まですっぽりと被る。
あぁ…なぜだかすごく眠たい…。
気怠く少し熱っぽい身体を落ち着かせるように目を閉じると、私はあっという間に夢の世界に誘われた。