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鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】

第4章 イデア #尊い君#沼な僕꙳✧˖°⌖꙳


「先輩?あの…?授業は…」
「放っておいて…」
僕を追いかけてくる莉冬氏を引き離すかのように、足早に自室に駆け込む。

「先輩っ…!待ってください…お願いっ!」
「自室まで追いかけて来ないで。迷惑だよ」
「でも…今の先輩…放っておけなくて…」

「っ!またそうやって!…どうせ…離れていくなら…最初から優しくなんてしないでよ…」
「なんで…っ!先輩…泣いて…ますか?」
「うっ…ぼ…僕みたいなキモい陰キャを喜ばせて…楽しかった?な…仲良くなりたいなんてっ…期待ばかりさせてさ…」

あぁぁ…もう終わりだ。
大好きな子の前でこんなぼろぼろ涙こぼして…。
絶対キモい。絶対引かれた。絶対嫌われた。

ぎゅっ…

「!?」
ん?あったかい…
なにこれ?莉冬氏に抱きしめられてる!?なになに?これどういう状況!?

「先輩から離れるつもりも期待だけさせたつもりもありませんよ?僕…先輩が好きだから」
「ファッ!?何…!?何言っちゃってんの!?」
「最初に会った時から先輩のことかっこいいなぁって気になってて、話してみたらもっと好きになって…」
「へっ!?」
なんなの!?好き?拙者…召されたの?莉冬氏が僕を好きとかもうキャパオーバーなんですけど。
しかもこんな可愛い笑顔で…天使かよ…もう可愛いの暴力!!

「先輩は…僕のことどう思ってますか?」
「はっ!?そんなの好きに…決まってる…!っていうか…莉冬氏!今の状況分かってる!?君…女の子なのに男の部屋来ちゃって…ぼっ…僕だから大丈夫?…なだけで…これ他の男だったらすぐに食べられてますぞ!?」
「えっ!?先輩…私が女だって知ってたんですか?」
「えっ?!いや…それはまぁ…僕ぐらいの大魔法使いになれば…ははは…」
「ふふっ。じゃあもう何も問題ないですね?」
莉冬氏は誘惑するような瞳で僕を見つめて、背中にぎゅっと腕を回す。

「…っ!」
僕はきゅっと痛いぐらいに締め付けられた胸をぐっと押さえる。

この子はずるい。
優しくて可愛くて意地悪ですぐに僕をその気にさせて心を乱していく。
好きで好きで堪らなくなる。
この子こそ大魔法使いなんじゃないかってぐらい一瞬で僕の全部を奪ってしまう。
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