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鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】

第3章 リドル 愛の首輪で乱されて꙳✧˖°⌖꙳


「はいっ!先輩に喜んで欲しくて…」
リドル先輩は宝物に触れるかのように優しく私からタルトを受け取り、机に置くとぎゅっと私を抱きしめる。

「えっ?先輩…あの…」
「好きだ…莉冬。君の事が大好きだ。」
「先輩っ…でも僕は…」
「分かっている。男同士だからと言いたいんだろう?格式高いハートラビュル寮では考えられない大事件だ。だが…僕にとってはもうそんな事どうでもいい。僕は莉冬が好きだ。好きでたまらない。本当は君のご両親に許しを得るのが先だけれども…」

床に片膝をついた先輩はゆっくり顔を上げ、私の手を握る。
「僕の恋人になってくれないかい?」
「えっ!?あっ…あの…」
そのあまりに可憐な姿にドキドキが止まらない。

「嬉しいです…。僕…いや私…あの伝えたい事があって…!」
「あぁ。なんでも言ってくれ…っ!なっ!?僕のタルト!!」
その時そろりと部屋に入ってきたグリムが苺タルトを奪って逃げる。

「そのタルトを返せ!狸!!それは莉冬が僕の為に作ってくれた物だ!」
「話に夢中でさっさと食べないのがいけないんだゾ!うひひ!この苺タルト…甘くて美味しいんだゾ!」
「うぎいいぃぃ!!この泥棒狸がぁ〜!!!!」
「リっ…リドル先輩落ち着いてくださいっ!!」
「オフ・ウィズ・ユアヘッド!!!(首をはねろ)」
「うわぁ〜!莉冬助けてくれだゾ〜!!」
怯えながら私に抱きつくグリムを避けきれずに受け止めた瞬間、首に違和感を感じる。

「えっ?」
「え!?」
「えぇー!?」
なんと首輪はグリムではなく私の首にかかり重くのしかかった。

「莉冬…すまないんだゾ…今のうちに!!」
「えっ!?ちょっとグリム待って!!っ!先輩…?」
逃げ出したグリムを追いかけようと扉に手をかけた瞬間、リドル先輩に強く腕を引かれる。

「君…君は…女の子だったのかい?」
リドル先輩は思考が停止したように、微動だにせず、私の腕を強くぎゅっと握る。

「えっ!?…っ!!」
私は壁にかかった鏡に映る自分を見て固まる。

女子に戻ってる!?

リドル先輩のユニーク魔法は相手の魔法を封じ込める。
それは私にかけられた男子になる魔法も例外では無かった。

「あっ…!あの…これには深い事情が…!!それにちゃんと打ち明けようと思っていたんです!…先輩?」
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