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鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】

第3章 リドル 愛の首輪で乱されて꙳✧˖°⌖꙳


「あぁ。それなら…」
先輩は私の隣に腰を下ろし、丁寧に教えてくれる。

夕陽が柔らかな彼の赤毛、シルバーブルーの瞳、長い睫毛、陶器のような白い肌を暖かく染める。
その可憐な華のような容姿に、ついついうっとりと見入ってしまう。

先輩は可愛い。それにかっこいい。
努力家で真面目で、厳しすぎるところもあるけれど…。優しくて、子どもっぽくて、とても無邪気に笑う先輩に胸が高鳴る。
私はもう気付いてしまった。この甘い気持ちの正体は…

「莉冬?お分かりかな?」
「…あっ!とても分かりやすかったです。ありがとうございます!」
「お安い御用だよ。」
私はふとリドル先輩が手にしている数枚の書類が目に入る。

「先輩は書類にも赤のインクを使うんですね?これもハートの女王の法律ですか?」
「いや…これは…その…インクの色を間違えたんだ。」
「えっ?…ふふふ。先輩っておっちょこちょいな一面もあるんですね」
顔を赤らめる先輩がたまらなく可愛くてついつい笑みが溢れる。

「今笑ったね?笑っただろう?首をはねてしまうよ?」
リドル先輩は少し拗ねたように顔を背ける。
その子供っぽい仕草が愛らしくて私は胸がきゅっと締め付けられる。

「もぅ先輩!笑っちゃいけないなんて法律ないですよね?」
「そうだった!しかも君は寮生じゃなかったね」
私たちは顔を見合わせながら微笑みあう。

その様子を遠目に見守っていた人物がいた事にも気づかずに…。

♡︎♣︎♤︎♥︎

「リドル!何か良いことでもあったのか?」
寮の廊下を歩いていたリドルをトレイが呼び止める。

「トレイ?いや。特に何もないよ。」
「そうか。」
明らかにいつもより上機嫌な幼なじみを優しく見つめながらトレイは話を続ける。

「最近リドルが少し柔らかくなったって皆言ってる。それにお前自身がなんだか楽しそうだ。」
「僕はいつも通りだよ。…でも」
「でも…?」
「一緒にいるとなぜか…心が温かくなるんだ。…初めて僕を肯定してくれた。ご褒美なんてもらったのも初めてだったんだ。」
「あぁ。」
トレイはリドルが誰のことを話しているのかを察して優しく頷く。

「みんな僕を怖がるのに、あの子はちっとも臆さない。今日なんて"おっちょこちょい"だなんて言われてしまったよ。この僕にだよ?」
困ったように柔らかく笑うリドルを少し驚いたように見つめるトレイ。
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