鏡の国で魔法にかけられて…‧*˚✩︎‧₊˚【ツイステ】
第3章 リドル 愛の首輪で乱されて꙳✧˖°⌖꙳
「おはようグリム!今日から授業頑張ろうね」
「楽しみなんだゾー!おい子分!俺の言うことをしっかり聞くんだゾ!」
こうして私たちは気合いを入れて、入学初日の授業へと向かった。
「何か緊張するなぁ…」
「莉冬が弱気だとこっちまで元気なくなるんだゾ…」
私たちは緊張した面持ちで教室に入ると、左目のスペード模様が印象的な生徒の隣に腰を下ろす。
「あのっ…おはよう…!」
「おはよう!俺はデュース。お前があの莉冬だな?」
「えっ?"あの"って何?」
「魔力がない新入生が入学したって噂になってる。まぁ…もし困った事があればなんでも言えよ!」
デュースは私を軽蔑するわけでもなく、優しく微笑んでくれる。
「そうなんだ…。デュースありがとう!」
「っ!なんか莉冬って…小さいし細いし顔も…女みたいだな」
デュースは少し赤くなった顔を逸しながら、ボソッと呟く。
「えっ!?!」
私とグリムはぎくっと肩を震わせ、顔を見合わせる。
「お前!初対面で失礼なんだゾ!!」
「うわっ!痛たたっ…悪かったって!莉冬ごめん。もう言わないから!」
「ははは…大丈夫だよ!」
誤魔化すようにデュースをぽかぽかと叩くグリムをぎゅっと抱きしめながら、ばくばくと脈打つ胸を落ちつかせる。
その後はデュースやクルーウェル先生の手を借りながら、何とか初日を終えることができた。
ー放課後。
「莉冬!もし良かったらこれからハーツラビュル寮に遊びに来ないか?」
「いいの?行ってみたい!」
私はデュースの誘いに心を躍らせながら、華麗なハーツラビュル寮に足を踏み入れた。
「君たち新入生かい?」
「あっ!リドル寮長!」
談話室に入ろうとする私たちに一人の赤毛の生徒が声をかけてくる。
うわぁ。可愛い人だな。
目がくりくりしていてお人形みたい。
なんだか私より女の子っぽいなぁ。
なんて事を呑気に考えていた私は、彼から発された言葉に唖然とする。
「赤と白の薔薇はどこだい?」
「えっ?薔薇??」
「用意していないんだね?ハートの女王の法律469条"新しい仲間を招く日は赤と白の薔薇を交互に飾ること"に違反する!」
「えぇ!?」
「入学して早々法律違反とは…いい度胸がおありだね?」
「俺はまだ入学したばかりで、知らなかったんです!今回だけは見逃して…」