第2章 冷たい胸に火が灯る
処女はめんどくさいと聞いたことがある。直ぐに入れることが出来ないため、慣らすのに時間がかかるから、だそうだ。23にもなって生娘など、めんどくさいと思われたのだろうかと#NAME1#がビクビクしていると、
「ふっ…よかった」
耳元でジャーファルがそう呟いた。#NAME1#は己の耳を疑ってジャーファルを見たが、ジャーファルは嬉しそうで。やはり先程のは聞き間違いでは無いのかとジャーファルを凝視してしまう。
「男としては、やはり好きな女性の初めてって、欲しいですから。#NAME1#の初めてが私でよかった」
頬を少し染めて微笑むジャーファルの瞳には情欲の色が伺えて、ジャーファルが自分に欲情していることをまざまざと見せ付けられ、#NAME1#はさらにカァッと頬を赤く染めた。
首筋にジャーファルがチュウ…と強めに吸い付き、ピクッと#NAME1#の身体が震える。そのままジャーファルの唇が鎖骨を弄び、さらに下へと移動する。
「#NAME1#…布外しても良いですか」
#NAME1#の身体に巻き付けられた、最後の砦である布を、ジャーファルが人差し指に引っ掛けてクイッと軽く持ち上げながら言う。もちろん、ダメなどと言うはずもないのはジャーファルも分かっているが、何分#NAME1#はこの行為が初めて。最初は#NAME1#にしっかり確認をとりながら、優しく抱きたいとジャーファルは思っているのだ。
#NAME1#はギュッと目を瞑ったまま、コクコクと頷いて肯定の意を示した。ジャーファルはそれを見て、ふふっと笑みを浮かべる。#NAME1#が恥ずかしがっているのは分かるが、羞恥に耐えている様を見るのも如何せんそそるものがある。#NAME1#を守っていた最後の砦である布を、ジャーファルは優しく取り払った。