第2章 暗闇からの光
えっ、何で?
突然のことに頭はパニック。
何で?何で?
何で目の前に実弥さんがいるの?
夢だよね?お迎えが実弥さん?
最近はまりすぎてたから、天からのお迎えが実弥さんになってるなんて、あり得なさすぎて笑える。
ってか、夢でしかないよね。本当ありえないもん。
夢の中だろうと、本当にお迎えにきたのだろうと、どちらでもいい。本当カッコいいよぉ、実弥さん。
あー、とりあえず、ずっと見ていたい。
うん、そうだ。
このまま目が覚めてたまるか。この幸せな時間を満喫していたい。
そう思い、目を閉じる。
「おい。また寝るな。起きろ。起きるんだァ!」
もう一度、目を開けると、やっぱり実弥さんと目が合う。
「大丈夫かァ。なんでこんなところに倒れてやがるんだ」
私の頭の中はまたパニックを起こし出す。
実弥さんがいる。声がする。目の前にいる。
夢じゃないのか、夢なのか。
嬉しいやら怖いやら、何が起こってるのか、全く理解不能だ。
何度瞬きをしても、目の前にいる実弥さんがいなくなることはない。
自分で自分の手の甲をつねってみる。
「痛ッ!」
夢じゃなさそうだ。
冷静になれば、わざわざ確認しなくても、全身の痛みから、夢じゃなさそうなことは分かるのに。
あまりにも現実味がなさすぎて、確認してしまった。