第6章 お屋敷での生活
【実弥side】
「…不死川、ノブの乳バンドは見たのか?」
「!!!!!」
冨岡の発言に全員が驚く。
「見るかァッッ!!冨岡ッッ!!」
「そうか。ノブは見せたがってたが、見てないのか。あの場で見ても良かったのだが…」
「冨岡ァッッ!!お前、何言ってやがるッッ!」
「おい、乳バンドって何の話だ、胡蝶」
「昨日二人をこちらでお見かけした時、ノブさんが風呂敷を広げて不死川さんに見てもらおうとしてたんですよ、宇髄さん」
「説明してんじゃねェ!!」
「屋敷の前でかぁ?」
「はい」
「そりゃあ、派手におかしな奴だなぁ」
「流石にここで広げるのはどうかと、話しておきました」
「そうよね。恥ずかしいわよね、しのぶちゃん」
「甘露寺が言うんだ。やはり頭がおかしいな、そいつは」
「記憶がないから、そのような行動をとったのであろう!俺も乳バンドは見たことがない!見てみたいぞ!」
「乳バンド…南無…」
「…胡蝶、乳バンドとはどんなものなんだ?」
「冨岡さん、私に言われても困ります。だいたい昨日から乳バンドに拘りすぎです。他のみなさんもですよ!だいたい、何を考えてるんですか?」
胡蝶は笑いながら言っているが、目は全く笑ってねェ。
「…気になるだけだ」
「そうだ!気になるから聞いているだけだ!胡蝶!」
「私に聞かれても困ります、と言ってますよねぇ」
「………」
こんな状態の胡蝶はヤバい。間違いなく怒ってる。
「もういいだろォ。俺は帰るぞォ」
後ろで何か言ってたが、戻った所で同じだ。とにかく話を聞かない奴らだ。これ以上言っても、何も変わる気がしねぇ。勝手に言ってればいい。居候という何も事実は変わらない。
それに、胡蝶を怒らせたのは俺じゃねぇ。冨岡と煉獄だァ。とばっちりが来る前に退散だ。