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【鬼滅の刃】あなたに逢いに 

第17章 休日と音柱


「消去法で考えると、残るのは義勇さんなんですよ」

「甘露寺がいるじゃねえか」

眉間の皺はそのままだ。蜜璃ちゃんを提案してくるなんて、それだけ義勇さんの所に行くのは気に入らないのだろう。
子どものような部分に、実弥さんが可愛らしく見える。ちゃんと説明して、何で義勇さんのお屋敷になったか、分かって貰わないと。

「蜜璃ちゃんの所でお世話になったら、伊黒さんにどんな目で見られるか。同じような理由で、伊黒さんの所にはお世話になれません。
しのぶさんの所は何人か住んでいらっしゃるって聞きました。悲鳴嶋さんの所にも、お一人いらっしゃるようだったので。でも悲鳴嶋さんにも、一応お願いはしてるんですが、私の事を信用したもらえたら、って話になってるので、すぐには難しいかと。煉獄さんにもご家族がいらっしゃるようですし。
そうなると、残りは義勇さんと時透さんですかね?
義勇さんは一度お会いした事があるので、お世話になるとしたら、そこがいいかと思って。まぁ、断られてしまうかもしれませんけどね」

「…」

長々と説明したが、納得のいかないような、仕方ないような顔をしているように見える。
そもそも、実弥さんが追い出さないのであれば、次の場所なんて考えなくてもいいのだ。

「まぁ、実弥さんがここに置いてくれるなら、次の事は考えなくてもいいんですけど~」

「…」

「えっ?無言ってことは、追い出されます?本格的に義勇さんにお願いしとかなきゃいけませんかね、私」

あまりの反応のなさに、焦りが出る。追い出されるとしても、玄弥くんの事があった後だろうと勝手に思っていたので、色々な事が頭の中をぐるぐると回っている。

「…冨岡の所に行く位なら、追い出さねえ」

そう言いながら、ごろんと仰向けになる。
実弥さんが義勇さんの事をよく思っていないのは、知っているけど。どうしてそんなに嫌なのか、実弥さんの口から聞いてみたいと思った。義勇さんは言葉が足りないから誤解されやすいという部分はあるけど、元はそんなに悪い人ではないのだ。

「…義勇さんのこと、嫌いなんですか?」

「自分は俺たちとは違います、みたいな雰囲気が鼻につくんだよ」

腕を頭の所で組み、天井を見上げながら答えてくれる。



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