第10章 秘密 *
【実弥side】
先端部分だけをゆっくりと上下しただけだが、ガチガチに硬く勃ち上がる。
自分の手でやるのと、全く違う。こんなに気持ちがいいものなのかァ。
ゆっくりと上下させていたが、徐々に深く咥え込まれ、先端部分がノブの喉の奥に当たる。あまりの快感に口から声が漏れ出る。
「クッ…」
ゆっくりとしたスピードは、徐々に早められる。くちゅくちゅと厭らしい音が鳴り響く。
これは…このままだと、ヤバい!
「…おいッ。…やめろッ」
全く聞こえてないかのように、上下させ続ける。
破裂せんばかりに大きく硬くなり、今にも出てしまいそうだ。
「…………おいッ………やめろッ……」
さすがにもう限界だ。ノブの肩に手をかけ、離そうと力を込めるが、力を入れて抵抗される。
本当に限界だッ!声を荒げる。
「…………口を外せッ……おいッ!出るぞッ……クソッ…」
ノブの口の中に、一気に欲を吐き出す。ただ抜くという行為と違い、生暖かい口内は包み込まれているようで、気持ち良さが格段に違う。
吐き出し終わると、ノブはゆっくりと口を離すと、そのままゴクリと飲み込んだ。
「…おいッ!ノブッ!」
「うぇー。やっぱり苦手です、飲み込むの」
眉間に皺を寄せ、しかめっ面で言うノブに、心底焦る。
「馬鹿かッ!何で離さなかったんだ?それに、何で飲み込んだんだッ!汚いだろッ!」
焦りで声が荒だつが、驚く位落ち着いて返事を返してくる。
「汚いものではないですよ。ただ若干苦くて臭いますけどね。離さなかったのは、私が離したくなかったからです。飲み込んだのは、実弥さんのを一度飲んでみたかったからです。だから、実弥さんは全く気にしなくていいんですよ。あ!だけど、やっぱり好きな味ではないので、次からは飲みません」
何なんだ、こいつはァ。
「……ハァッ。分かったから、次は飲むなよ…」
自然に次と言う言葉が出て、自分自身に驚く。…次があると思ってるのか、俺はァ。
「それより、実弥さん。気持ち良かったですか」
「………」
感想を聞かれ、視線を反らし黙り込む。
あれだけ恥ずかしい思いをしたのに、また言わなければならないのか。
何で聞きたがる。