第10章 秘密 *
「………ハァッ…………ンッ…………」
実弥さんの口から出る声は、麻薬なのだろうか。ただの荒い息づかいさえも、とても艶かしい。
顔を見ると、何かに耐えるような、それでいて気持ちが良さそうな表情とが相まって、ゾクゾクさせる。
竿の部分から、突然大腿の付け根をチロッと舐める。
「…ンッ……」
ビクッと体が反応し、同時に声も漏れる。
何だ、この反応は。可愛いすぎじゃないか。
段々と楽しくなって、もっともっとビクビクさせたくなる。
竿の部分を下から上へと舐め続け、左手で袋を触り始める。
「…ウッ……おいッ……どこ触ってんだァ……」
言葉は威勢がいいが、力の入っていない声は、ただ私の加虐心を大きくさせるだけだ。
「ふふっ。どこ触ってるんでしょうねぇ」
普段だったら、間違いなく怒られる言い方だ。でも、今この瞬間だけは、私の方が間違いなく強い。
袋の中に入っている二つの玉を左手でコロコロとさせながら、竿の先端からゆっくりと下に向かって、舌を這わせていく。
左手で袋を持ち上げた所で、下りてきた舌をそのまま這わせる。
玉の形に合わせて、くるりと舐めると、実弥さんの体がまたビクッとなる。
「…………ンッ……」
もっと見たい…。
こんなに自分はサド気質があったのか。
何度も二つの玉をくるりと舐めると、何度もビクッとなる実弥さんが可愛らしい。
袋から竿を舐めあげ、途中で大腿の付け根にキスをする。
「…ンンッ……」
無防備な部分への突然の刺激に、実弥さんの体は大きく跳ね、大きな声が漏れる。
「…おいッ、ノブッ!……止めろッ」
「ふふっ。止めませんよ~。実弥さん、とっても気持ち良さそうなんですもん」
そう言い終わると、今度はゆっくりと実弥さんのモノを咥える。