第10章 秘密 *
「じゃあ、いいじゃないですか。恋人同士じゃなきゃしちゃダメってこたもないでしょ?お金を払ってするんでしょ、こういうこと。お金を払えばよくて、これはダメってことはないでしょ。二人とも同意の上で、二人ともが良ければいいと思いますよ。減るもんでもないですし」
「……俺はいいかもしれないが…。ノブはどうなんだ。したとして、ノブは何も得する事はないんじゃねぇか」
自分の一時の気持ちだけで流されない…すごいことだ。
私に得はないと思っているようだが、そうではない。実弥さんに自分が何かをしてあげられる、これだけで私にとっては大きな理由になる。
普段の生活だろうと、情事だろうと、だ。
まぁ、普通の、一通りの経験は、してきてるハズだ。そんなに優しい事を言う実弥さんに、私ができることをしてあげたくなる。
「え?普段見れない実弥さんを見れるだけで、私のやる気はあがりますよ~。それに、いつもがんばってる実弥さんに、何かしてあげたいんです。あとは、私が実弥さんを気持ちよくさせてあげてるって、優越感は、すごく嬉しいじゃないですか」
「なんだ、それは…お前はそんな理由で、やるのかァ」
「そんな理由じゃありません。ちゃんとした、私にとってはとっても大切な理由です。だから、心配しなくても私は大丈夫ですよ」
大丈夫…そこが伝わるように、少し強めに言う。
「……変な奴」
「いいじゃないですか。もう。そんなに深く考えないでいいんですよ…」
さすがに、話が堂々巡りになりそうだ。そう思い、右手で上下し続けていたモノに、左手を添える。
ゆっくりと上下させると、実弥さんの口から声が漏れる。
「……うッ……」
その声をもっと聞きたいと、ゆっくりと口に咥える。
先の方だけをゆっくりと上下させる。
これでもかと反り上がり、カチカチに硬くなる。
一回出した方がいいかもな、と思い、深く咥え込むと、大きく硬いモノは私の喉の奥をを圧迫する。
「クッ…」
気持ちが良さそうだ。
最初はゆっくりと上下させていたが、徐々にそのスピードを早める。
「…おいッ。…やめろッ」
余裕のない感じで実弥さんが言うことは、ガン無視だ。
破裂せんばかりに大きく硬くなったモノを、咥えたまま一心不乱に、上下させる。