第9章 再びお館さまの元へ
「全然話が変わるんですけど、お館さまって、実はいたずらっ子じゃないかと思ってるんです、私!絶対、私と実弥さんを使って、遊んでますよね?何故か鬼殺隊の中で、私が実弥さんの嫁って噂がたってるんですよ?絶対その一因ってお館さまだと思うんです」
「ふふっ。いたずらっ子か、初めて言われたよ。いたずらっ子かは分からないけど、私の言った言葉で、皆がおもしろいように反応してくれるんだよ」
「あーー!それです!それのおかげで、嫁になってるんですよ。お館さまが居候って言えば済むのに、何か含ませて言うからです!!訂正するの、大変なんですよ。あまり人に会わないのに、会う人会う人から言われてるんですよ。なんでしょね、鬼殺隊の人達って、本当人の話を聞きませんよね…」
「ふふっ。そうかもしれないね。まぁ、ノブもね、十分面白いよ」
「私は面白くありませーん」
「その言い方は、本当子どもみたいだね。だからからかいたくなるんだよ、ノブも、実弥も」
いつもの笑顔ではなく、ニヤリとした感じの笑い方だった。お館さまではなく、耀哉さまだ!
「その顔!お館さまじゃなくて、耀哉さまでしょ?やっぱりいたずらっ子だ~」
「ははは。ノブが耀哉でいていいと言ったんだよ。さぁ、どうする?撤回するかな?」
「…撤回はしません。だから、お館さまじゃなくて、耀哉さまって呼びます!私の前だとお館さまじゃなくなってますから。違和感ありまくりです!」
「違和感ありまくりか。本当面白いことを言う」
「面白いことを言ったつもりはないんですけどね」
二人で笑い合う。こんな笑い方もできるのだと思う位、二人で笑いあった。
さすがに気になったのだろう。あまねさまがやって来た。
「お話は終わられましたか?入ってもよろしいでしょうか?」
「ああ。構わないよ」
その声を聞き、あまねさまが部屋に入ってきて、お館さまの横に座る。