第8章 恋柱
【実弥side】
食べ終わりお茶を飲みながら、ノブの様子を見ると、ちょうど食べ終わったようだった。
「ご馳走さまでした~!じゃあ片付けちゃうので、そのままにしててくださいね」
言い終わらないうちに立ち上がり、自分の茶碗やお皿を重ね、流しへと持っていく。一息くらいついてもいいと思うんだが、すぐに動き始める。
俺も自分の分を持ち、流しまで持っていく。
「皿位、持っていける。元々全部してたんだ。これくらいはする」
さすがにノブの顔を見ながら言えず、目をそらす。
「ありがとうございます。とっても助かります。じゃ、ここで食べたときはお願いできますか?後は今まで通りですけど」
嬉しそうに答えるノブの顔を見て、今度は答える。
「あぁ」
皿を渡し、部屋へ戻った。
何故こんな行動を取ったのだろうと考える。だが、答えは出ない。
気づけば、体が動いていた。
今更、理由を考えても仕方がねェ。
そろそろ鬼狩りへと、気持ちを切り替えなきゃならねェ。
すでにそう考えた時には、もう、気持ちは鬼狩りへと切り替わる。そろそろ暗くなる。鬼狩りの時間だ。
さぁ、俺が、鬼を殲滅してやる…