第16章 激励会
「お前さ、いつもこんな感じで煉獄と打ち合いしてんの?」
「はい、そうですけど!」
「いやー煉獄が羨ましいな。でも、ちょっと煉獄には刺激が強いかもしれないな。」
「何の話ですか?」
「お前、自分じゃわかんないかもだけど、すげー色っぽい顔で打ち込んでくるしよ。何だろうなー髪かな?香かな?すげーいい匂いがするんだよなー。」
予想外の事を言い始め、はギョッとした顔で天元を見る。
「それは、天元殿がおかしいだけでは?」
「失礼な言い方だな。じゃ不死川にも稽古つけてもらって聞いてみよう。」
「実美殿に迷惑なんじゃ?」
「不死川はああ見えて、面倒見がいいぜ。」
「はぁ。じゃあ木刀持って行きます。」
2人は不死川の屋敷へ向かう。
天元は不死川の屋敷の門の前で立ち止まり、
「さーねーみくーん。あそびにきたよー。」
との方を見て片目を瞑りながら大声でおどけて言う。
すぐに中から、
「宇髄てめぇ!静かに入れやぁ。」
と不死川の怒鳴り声がした。
「すみません。お邪魔します。」
「おう。か。近くへ越してきたんだってな。煉獄に愛想つかしたのかよ?」
「そういうわけではないのですが・・・。」
「ふーん。ま、いいけどよ。・・・ってお前ら!なんでそんなボロボロなんだぁ?あ、宇髄。お前に何した?」
の着物が土で汚れているうえにボロボロになっているのを見て、急に刀に手を伸ばす。
「待て、不死川。誤解だ。刀を仕舞え。」
「誤解です。大丈夫じゃない時もありましたが、稽古をつけてもらっていました。」