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気炎万丈【鬼滅の刃/煉獄杏寿郎】【R18】

第16章 激励会


2人は屋敷の庭や塀の上、屋根の上など場所を替えながら打ち合いを続ける。天元はその体格から力強い打ちをする上に、二刀流で身軽なのでとても攻めにくい。は隙が出るのを待ちながら打っていると、急に天元が二本の木刀をポイっと投げ捨て、の方へ向かって来た。
(危ない!)とっさに身を翻そうと一瞬ひるんだ隙に、の持っていた木刀を手刀で落とし、背後に回り、後ろから腕を固定するように抱き着いてきた。
「つーかまえた!」

「・・ちょっと!天元殿、放してください!」
は体を動かそうと試みたが、抱えあげられているため、足が下についておらず、天元の腕もびくともしない。
「暴れるなって、このまま何もしねぇよ。落ち着け。これが打ち合いのご褒美でいいからよ。」
「ちょっと座れるところへ移動するぜ。」

天元は抱えたまま縁側に移動し、腰を下ろす。はすっぽり天元の膝の中に収まった。
天元の腕はの胸の下あたりで組まれており、身動きが取れず、されるが儘になっていた。

「あー悔しい。天元殿が鬼だったら私、一瞬で死んでますね。」
「そうだな。このまま首筋に噛みつかれるな。」
と言いながら、の首筋を優しくがぶりと噛んだ後、べろりと舐め上げた。
「きゃ!やめてください!」
が必死で身を捩るが、天元はびくともせず、それを楽しんでいる。

「は・・・。ん?さらしを巻いてんの?お、結構胸が大きいな。動くと俺の腕に当たってよくわかるぜ。」
は、後ろを振り向いて天元を睨む。目には涙が溜まっていた。
天元は涙を見てはっとし、慌てて腕を離して隣に座らせた。
「悪い。ごめん。かわいくてついやり過ぎた。ごめんって。」
はうつむいたまま怒った顔をしていた。
(怒った顔も色ぽくていいって言うと余計怒るだろうな・・・)天元はちらりとを見て、話題を変えた。
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