第47章 あなたと一緒に
はそのゾクゾクする杏寿郎の瞳と言葉で頭の奥がぐわっと熱くなる。さっき杏寿郎が舐めた指先を自分の口元に持って来て、指先を口に含み、口内では指に舌先を絡める。ちゅっと音が出るように離すと、もう一度指先にキスをして自分の指と絡ませ、手を繋ぐ。
杏寿郎の腹を跨ぎ、先端を入り口に当てる。
繋いでない方の手を前に付いて「あぁぁ・・・。」と声を漏らしながら天を仰ぎ、少しづつ腰を下ろしていく。
杏寿郎もその姿を見て、ゆっくりと息を吐きながら快楽を味わう。何度か戻りながら徐々に深く腰を下ろしていく。下ろす度にの身体はガクガクと小さく震え、「あぁぁっ」と艶やかに喘ぐ。
は体中が紅潮し、背ものけ反って顎が上がり、たわわなふくらみが揺れる。瞳が潤み、視線が朧げになっていく。杏寿郎はその姿を下から眺めながら熱が腰に集まるのを感じ、勝手に腰を付き上げそうになるのを我慢する。
全てがの中に納まるとは少し痙攣してぎゅっと目を瞑る。ゆっくりと息を吐きながら目を開けると、満足そうな杏寿郎と目が合う。
「杏寿郎、見すぎ。」と言うと、体を曲げて杏寿郎と唇を重ね、両手で杏寿郎の目を覆う。そして目隠しのままで舌を絡めながら何度も腰を下ろす。は杏寿郎の耳元で苦しそうな喘ぎ声を上げてみたり、首筋を舐めてみたり、またキスをしてみたり・・・。最後は顔を杏寿郎の肩口に付けながら激しく腰を動かし、何度も「杏寿郎・・・杏寿郎」と名を呼ぶ。の身体がぎゅっと強張り、杏寿郎の目元を隠す指先に力が籠る。
杏寿郎はただでさえ、自分の上でが腰を振っているという状況でいつもよりも感度が増していたのが、視覚を奪われたことでそれを補おうとするのか他の聴覚や触覚がさらに研ぎ澄まされてしまった。
聞こえてくるのの声、汗ばんだ肌が触れ合う音、頬をくすぐるの熱い吐息、ベッドのきしむ音、力が入る指先、繋がっている所から聞こえるグチュという水音、そしてそこから感じる快楽と溶けそうな程熱いの体温・・・。目隠しをされる前のの気持ちよさそうな顔も脳内をぐるぐる回る。もうずっと肌が聳ち、訳が分からない程の快感で正気を失いそうだった。