第47章 あなたと一緒に
杏寿郎も桜寿郎も好きなものが同じなので2人で「うまい!」と言いながらたくさん食べた。それを幸せそうには眺める。
食後にケーキを囲むと、桜寿郎がよく聞いてみると誕生日の歌かなぁ?という感じの歌を一生懸命歌いだした。
もちろん二人で「もう一回歌って」と笑いながら動画を撮った後、みんなでケーキを食べた。
杏寿郎が桜寿郎をお風呂に入れてやり、寝る準備を整えて寝かしつけている間には風呂に入った。
風呂から上がって寝室に行くと、杏寿郎は桜寿郎を寝かしつけながら眠っていた。眠っていると2人は同じ顔なのではそれを笑いをこらえながらしばらく見ていた。
「寝てたら起こしてくれ」と言われていたので、そっと背中に抱き付いて「杏寿郎」と声を掛ける。
・・・起きてこない。ふと思い立って、さらさらと髪の毛を指先で梳きながらうなじを出す。鼻先を軽く押し付けて香りを嗅いでみる。と同じシャンプーの香りと杏寿郎の香りが合わさってなんとも甘く芳しい良い香りがした。起きている時はくすぐったがられるので、しばらくスンスンと嗅いで堪能する。
は杏寿郎が起きてこないので、僅かな悪戯心が芽生え、そっと寝間着代わりのTシャツの中に手を滑り込ませる。割れた腹筋を掌や指で撫でながら、少しずつ上や横にずらしていく。わき腹を撫でて、大胸筋を包み込む。指に可愛い突起が触れたので、その周りをくるりと指先でなぞると「ん」と杏寿郎から声が漏れ、すぐに寝息に戻る。指先で弾いてみたり、つまんでみたりしたが、時折「んん」と声が聞こえるだけでまだ起きてこない。
どうしようかと考えたが、今度は下に履いていたスウェットの中に手を伸ばす。ボクサーパンツのウエストの所からそっと指を入れると芯を持って張りつめているペニスに指先が当たる。杏寿郎はまた「ん」と声を出すが、それだけだった。
指先をペニスの先端に伸ばすとぬるりと粘液に触れた。その粘液を人差し指の先で取ってゆっくりと先端に塗り広げる。掌で先端を包み、くるりくるりと撫でながら、親指で裏筋をすりすりと優しく擦っていく。
杏寿郎の身体がピクンと動く。
はふふふと笑いながら、「杏寿郎、起きてるでしょ?」と顔を覗き込みながら声を掛ける。