第34章 緊急招集
「・・・・っ!!」
がばっと起きて刀を捜す。
刀が無い・・・ここはどこだ?
・・・体のあちこちが痛い。
辺りを見回すと、天元が驚いた顔でこちらを見ていた。
「やっとお目覚めかよ。」
天元は私の手を握ってくれていた。
「刀はあそこだ。もう振るう必要は無ぇがな。」
「・・・・無惨は?」
「もういねぇ。」
素っ気なく言う天元の目からは涙が出ている。
「・・・天元、泣いてる。」
「泣いてねーよ。」
体を起こし、着ていた服の袖で天元の涙を拭く。
「・・心配をかけてしまった。何日経った?」
「今日で一週間。」
「ごめん。ありがとう。ずっと手を繋いでくれてたんでしょ?」
「あぁ。それ以外できることは何もなかった。」
「何度も沈みそうになるのを引っ張り上げてもらう夢を見た。」
「そーかよ。役に立てて何よりだ。」
「えぇ・・天元。怒ってる?」
「怒ってる。7日前、を見つけた時に、背中はぱっくり割れて血が止まんねーし、善逸は近くでピーピー泣いてるし、慌てて見たらの顔は青くて生気が無ぇ。一瞬目は開けたけど、死にそうな顔で笑って倒れるし、こっちに連れて来ても、全然血が止まんねーの。俺の血を輸血してもどんどん出ていく。もう生きるのを辞めたいって言ってるみたいに血を受け付けなかった。その後も目が覚めなかったし。」
「さすがに今回は覚悟した。せめて一人で死なせるわけにはいかねーと思って、手だけ繋いで、お前の心臓が止まらない様に祈るしかなかった。」
天元の目からはまた涙が流れていた。
「ありがとう。」
はまた涙を拭いてやる。
「天元と約束したから、戻らないといけないって思った。」
「あぁ。」