第33章 ※柱稽古
「…顔見せて。」
天元は腰を動かしながら肩に置かれたの顔を覗き込む。の目は涙でぐしょぐしょになっていたが、天元をチラと見てふにゃっと笑う。すぐにまた顔を肩につけて「あっあっ」と喘ぐ。天元の目の前に星が飛ぶ。まわした腕に力を込めると自然と腰の律動が速まる。一度強く目を閉じ、ゆっくり開き、快楽を追うように少しずつ強めに突き上げる。
「あー。。悪ぃ。その顔ダメだ。ちょっと我慢できねぇ。悪ぃ…。すげ…いい。あー出る。くっ。――っ!」
「ん…」とが喘ぎ声か返事かわからない声を出したのを聞きながら、天元は目を細めて奥に押しつける様に数回、子種を放出する。
「あー。やべー。気持ちいぃ…まだ出てる。」
ぐっぐっと腰を動かし、最後まで出し切ると、を抱きしめた。
「。頑張ったな。」
をゆっくり布団に下ろし、まだ大きなそれをずるりと引き抜く。「ん」とから小さな声が漏れた。の中から天元のものか、自身のものか分からない液体がどろりと出てきた。
天元はの隣に横になり、顔を覗き込む。
は泣きはらした目をしていて、ぼんやりと天井を見ていたが、天元を見るとふっと笑った。時々体がピクンと動いている。
天元は唇、瞼、頬、額に次々とちゅちゅと口づけをし、ふっと微笑み返す。
「、悪ぃ。最後痛かっただろ?あんなに言ったのに、がっついちまった。」
「ううん。大丈夫。私も最後自分があんなになるとは思わなかった。」
「…。」
少しの沈黙が過ぎ、が天元を見ると、ぽろと紫の瞳から涙が出た。
「え?どした?天元?どっか痛い?」
涙を拭いてやり、体を起こそうとしたら、天元はの方へ倒れてきて、ギュッと抱きしめてきた。も背中に手を回し、ぽんぽんと優しく叩く。
「俺、なんか今すげー幸せ。すげー善かった。こんな気持ちいいもんだったんだっけか?」
「ふふふ。途中から怖いくらい気持ちよかったね。」
「、ありがとう。」
天元は顔を上げずに言う。
「え?天元ホントにどしたの?」
「…天元、私を大切に想ってくれてありがとう。」
はもう一度背中に回した腕に力を込める。