第21章 報告
は熱も出ず、拒否反応も出なかったので、次の日には退院した。
杏寿郎は家に戻るとすぐに、槇寿郎や千寿郎に子ができた報告をする。
「・・・子ができたのはめでたい。が、俺の記憶でははこの数か月、以前と変わらず鍛錬をし、任務に行っていたようだが・・。それだけでなく、昨夜は輸血をするような怪我をしたと鴉から報告があった。・・・杏寿郎。俺の言いたいことが分かるだろう?」
「はい・・・父上の仰りたいことは分かります。ご心配をおかけしてすみません。」
「違う違う。杏寿郎。あんなに動く母のお腹で無事に大きくなるなんて、よほど逞しい子だぞ。・・・大事にしてやれ。」
「・・・生まれるまで、鬼殺に行かず、家にいてくれるようです。あまり動かないように見て頂きたい。」
「・・・お前の嫁は、俺の言うことなど聞かんだろう・・。」
槇寿郎は苦い顔で杏寿郎を見た。