第20章 意識不明
「杏寿郎。お腹空いたでしょ。」
はおかゆを持ってきて食べさせる。
「。任務の合間、ずっとついていてくれてありがとう。何度も意識が無くなりかけたが、君が沢山話しかけて、触れてくれたおかげで、薄れそうな意識を保つことができた。」
「・・・杏寿郎・・・意識が無かったんじゃなくて、体が動かせなかっただけ?」
「そうだ。」
「じゃあ、かなり最初の方から意識はあった?」
の頬がだんだん赤くなる。
「・・・ん・・まぁ・・最初の方から・・だな。」
杏寿郎はおいでとを手招きし、が近づいたところで抱き寄せ、自分の肩にの頭をのせる。
「君が碌に食事もとらずに、眠りもせずに傍にいてくれたことは分かった。おれは愛されているという幸せな実感の中、6日過ごすことができた。俺は君にどうやって返そうか?俺の一生をかけても足りないな。」
「私も杏寿郎からいっぱい愛を貰ってる。その言葉で十分。」
「俺の奥方は謙虚だな。」