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気炎万丈【鬼滅の刃/煉獄杏寿郎】【R18】

第20章 意識不明


「杏寿郎!!」
慌てて顔を覗き込む。
視線が定まらないのか、少しぼんやりと上を見て、すっとの方へ視線を向けた。目が合うとにこっといつもの笑顔を見せた。
「やっと目が開けられた。随分待たせたな。」
杏寿郎が手を伸ばしてきた。

「おかえり、杏寿郎。」
は杏寿郎の手をぎゅっと握って笑う。

「ただいま。心配かけて申し訳ない。君の泣く声が聞こえたから早く目を開けようとしたのだが・・。思うように体が動かなかった。」
申し訳なさそうに言う杏寿郎に、は笑顔で返す。
「頑張ってくれてありがとう。しのぶさん呼んで来る。」
はパタパタとしのぶを呼びに行った。

「お目覚めですね。もう6日も経ってますよ。血気術の毒が原因のようですね。数日で痺れも取れるでしょう。さすが煉獄さん。ずっと呼吸で毒の回りを遅らせていましたね。脳や大きな血管に入るとちょっとまずかったですよ。」

「俺の愛する奥方が、ずっと傍にいてくれるものだから、寝るわけにはいかなかった。」
「胡蝶、世話をかけたな。すまない。」

「いいえ。お大事になさってください。」
しのぶが部屋を出ようとすると、が入ってきた。

「さん。お疲れさまでした。もう大丈夫。さんもゆっくり休んでくださいね。」

「ありがとう。しのぶさん。」
泣いていたのだろう。の目は赤くうるんでいた。
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