第2章 最終選別
冨:「…」
:「冨岡さんどうしたんですか?」
すると冨岡はの頭を撫でながら言った。
冨:「俺は他の柱とは違うから稽古はつけてやれなかったが、応援している。明日必ず突破して不死川の元へ帰れ。」
:「はい、分かりました。ありがとうございます。嬉しいです。」
がニコッと笑った時だった。
不:「おい冨岡ァァァ!!テメェ、何触ってやがる!ぶっ殺してやる!!!」
悲:「落ち着け不死川。」
不死川は悲鳴嶼にガッチリ抑えられ動けなかった。
胡:「なんで冨岡さんは火に油を注ぐようなことするんですかね。そんなだからみんなに嫌われるんですよ。」
冨:「…嫌われてない。」
:「私は冨岡さんも好きですよ。」
冨:「…俺は嫌われてない。」
義勇は少しニヤッとしながら言った。
胡:「本当に殺してやりましょうか…。」
カ:「そんなこと言わないの。ほら笑って。」
そうしてだんだん夜も深くなって来たので、宴はお開きにすることになった。
そして寝床に入る前に、不死川はを呼びつけた。
不:「おい、、ちょっとそこに座れェ。」
:「はい。」
2人は向かい合って座っていた。
不:「お前にこれを貸してやる。」
:「これは…不死川さんの日輪刀じゃないですか、受け取れませんよ。」
不:「勘違いすんな、やるんじゃねェ、貸すだけだァ。だから、明日必ず帰って来て返せ。いいな、死ぬんじゃねぇぞォ。」
は死ぬほど努力した上に、柱たちに稽古をつけてもらっていたので、もちろん強い。だがそれでも不死川はのことが心配だったのだ。
:「…分かりました。必ず帰ってきます。」
不:「それと、帰ってきたら俺の継子にしてやるから、突破したその瞬間からは俺のことを師範と呼べェ。いいなァ?」
:「分かりました。不死川さん、ありがとうございます。ここまで面倒見てくれて。感謝してもしきれません。」
不:「最後みてぇな挨拶するんじゃねェ。もうとっとと明日に備えて寝ろォ。」
:「分かりました。おやすみなさい。」
その晩、不死川は心配で眠れぬ夜を過ごした。