第21章 唐突に現れたディソナンス【京都校交流会―団体戦―〜呪具】
「分かった」
苦笑しつつ頷くと、『それから』と詩音が真希に指を突きつける。
『禪院 真希! あなたの顔と名前、絶対に忘れない。いつか呪い殺して、あたしに指図したことを後悔させてやる!』
「やってみろ」
挑戦的な笑みを返す真希。
間もなく、詞織の身体が傾(かし)いだ。小さな身体を受け止め、その場に横たわらせる。
「行くぞ、恵。さっきの攻撃じゃ、あいつはまだピンピンしてる」
「はい」
真希の言葉に強く頷き、伏黒は呪霊が吹き飛んだ森の中へと急いだ。
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