【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第14章 意外な一面
※レイン視点
「あと2日か…」
アリス様の護衛も明日で最後だ。明日には夫妻が戻ってくる。海軍からも特に異常を知らせる連絡は来ていない。こちらもまだ安心は出来ないが当初の計画より順調だった。
「…アイツのお陰か。」
俺はアリスの傍で奮闘するロゼの事を思った。本来、令嬢の生活には外部の雇われ講師等沢山の人間が屋敷を出入りする。しかし、今回はその役目をアイツが1人で請け負う結果となった。そもそも、アイツがあんなに多才だとは思わなかった。勉強もピアノもアリス様へ教えている様子を見るに齧った程度では無かった。
「意外だな。」
俺がそう呟いた時、部屋のドアが勢いよく開き慌てたセツナが入ってきた。
「ハァ…ハァ…レインさん、大変なこ…」
「おい、どうした?まさかアリス様に何か!?」
嫌な予感がした俺はセツナの言葉を遮り問い詰めた。
「大変なのはアリス様じゃなくて、ロゼさんの方!」
「…ロゼが?どうしたんだ?」
アリス様に何も無くて良かったと思う反面、先程まで考えていたアイツに何かあったのか柄にも無く焦った。
「とりあえず厨房に行って下さい!見れば分かります!レインさんが行った方が良いから!」
「おい、セツナ。報告は分かるように簡潔に纏め…」
そう注意しようとした時、セツナの顔と手に血が付いていることに気づいた。襟元にも赤い染みが出来ていた。
「お前、それどうした?」
「僕は大丈夫ですから、ロゼさんのとこに!」
セツナが怪我をするなら相当だ。俺は急いで厨房に向かった。
──バン
「ロゼ、大丈夫か!?何があった!?」
俺は厨房の扉を開け叫んだ。
「スティルハートさん?」
驚いた顔のアリス様が目に入ったが肝心のアイツが見当たらない。
「アリス様、大丈夫ですか?」
「?…どうしたの?」
「ロゼは何処ですか!?」
「えっと、ミスティさんなら…」
焦った俺の質問にアリス様が答えようとした時、奥から声がした。
『来ないで下さい!そこに居て!』
アイツの焦った声は聞こえたが状況が掴めない。反射的にアリス様を守るように位置を取り声をかけた。
「おい、大丈夫か!?」
少しの沈黙があり、コツッと床の鳴る音が此方に近づいてきた。