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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第12章 友達からのお願い事


「アリス?ママよ?入るわね。」

夫人がドアを開け、ミスティを促した。中に入ると、ピンクと白を基調とした可愛らしい子供部屋の真ん中で机に向かう少女の姿があった。

「アリス?此方へいらっしゃい。この方はパパとママが留守の間、アリスと一緒に居てくれるロゼ・ミスティさん。」

『アリス様、ロゼ・ミスティです。ミスティとお呼び下さい。』

アリスの目線に合わせるように跪きミスティは挨拶した。

「御機嫌よう。アリスです。宜しくお願い致します。」

アリスは答え、また机に向かった。

「ミスティさん、アリスはこの通り自分で何でもやります。心配は無いと思いますが、気にしてやって下さい。」

『畏まりました。』

夫人の発言にアリスの身体がピクっと反応したことをミスティは見逃さなかった。

───

「では1週間後の早朝参ります。」

「あぁ、宜しく頼むよ。スティルハートさん。」

無事にミスティが護衛担当として認められ、打ち合わせを終えた3人は引き上げることにした。

「はい。では失礼し…」

「ミスティさんだけ今日から此方に居て貰うことは出来なくて?」

『「…は?」』

ミスティとセツナの声がハモった。

「ロゼに何か用でしょうか?」

「護衛は勿論1週間後で良いの。でも、今回ミスティさんはアリスの1番近くに居るお方だからアリスもいきなりだと色々とね…だからそれまで慣れも含めて我が家で過ごして頂こうかと思って!駄目かしら?」

「確かにそれは良いかもしれん。どうだろう?ロゼさん?」

夫人の提案を聞き主からも提案されたミスティは困った。これは自分の任務でもあるが元はレイン達CP8の任務なのだ。自分に決定権が無いと判断したミスティはチラッとレインを見た。ミスティの視線に気付いたレインと一瞬目が合ったが、レインは直ぐに逸らし言った。

「畏まりました。任務までロゼを自由にお使い下さい。」

マジか…と心の中で嘆くミスティと珍しいこともあるもんだなと思ったが傍観者に徹するセツナ。

「では我々はこれで。セツナ行くぞ。」

「はい!…ロゼさん頑張って」

小声でエールを送られたミスティの大変な1ヶ月が始まろうとしていた。
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