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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第10章 砂の王国での出会い


そんなレインを前にミスティが何も言わずにいると、レインは言った。

「そんなに善かったのか?」

『違っ!?』

「なんならこれから続きでもやるか?」

『…えっ!?』

カリファから聞いていた無口な彼像とは似ても似つかない大胆な言動のレインにミスティは戸惑った。

「…本気にするな。とりあえず行くぞ。」

『行くって何処へ?』

「ホテル」

『え!?何で!?嫌よ!』

断るミスティを無視し肩を抱き寄せズンズン先を進むレイン。

『ちょっと…』

「勘違いするな。カジノから尾行されている。ここでまた問題を起こせば2人とも任務に支障が出る。黙って従え。」

耳元でそう囁かれミスティはハッとした。レインとのやり取りに夢中で下手な尾行にも気付かなかった自分を呪った。


────

「行ったか…」

ホテルの窓から確認していたレインはシャツのボタンを開けながら冷蔵庫に向かいアルコールの中瓶2本を片手で取り、片方に口を付けながらもう1本をミスティに差し出した。

「飲むか?」

『…戴きます。』

気付けばアラバスタに来てからアイスティーとグラスシャンパンしか水分を取っていなかった。アルコールだから水分としての換算は間違ってはいるが有難かった。

『…美味しぃ』

アルコールに口をつけるミスティの向かいのソファに腰を下ろしレインは言った。

「それで…何でお前がここに居る?」

つい先程も同じ質問をしたではないか。ミスティは怪訝そうに答えた。

『…CPと言えど任務の内容は話せません』

「…まぁそうだな。」

思ったより直ぐ身を引いたレインに驚きつつもミスティは言った。

『その…先程は有難うございました。』

「そんなに俺とのキスが善かったのか?」

『なっ//違います!助けて貰ったこと…貴方が居なかったらあのまま店をメチャメチャにするところでした。』

「まぁ、お前がどうなろうと関係ないがこっちの任務に支障が出るのは困る。気をつけろ。」

『…はい』

当たり前のことを言われ返事をするしかなかった。沈黙がありレインが徐に立ち上がり、

「俺はちょっと出てくる。お前、今日は此処に泊まれ。今から宿を探すのは無理だ。良いな。」

そう言うとレインは出て行ってしまった。

ハァーと溜息を吐きソファに横になって目を閉じた。
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