【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第53章 2年後
───47番GR
「……お前ワザとぶつかったよなァ」
街中に響く男の声。
「おれを誰か知っての狼藉かってんだよ!!!見たか今のおれの姿!!大衆の面前で恥をかかされた!!!」
大衆の前で1人の男が数人の海賊に絡まれていた。
「懸賞金"4億"のエリート海賊のこのおれがだよオイィ!!!」
海賊は銃を突きつけなおも恫喝を繰り返す。
「今すぐに!!土下座し!!怯え…!!おれに命を乞え!!!」
(土下座くらい早くやれよ。相手はあの…)
大衆が固唾を飲み見守る中、絡まれた男は予想を超える行動に出た。
「ホントごめんな。おれ急いでるから……」
「………!!!」
大衆は耳を疑い目の前の状況に目をひん剥いた。
「OK!!!よォく分かった」
ジャキン!!
銃が男に向けられ今にも引き金を引きそうな海賊に大衆達は悲鳴をあげた。
ドォン!!
火薬の弾ける鈍い音に目をつぶった大衆が次に見たものは、泡を吹いて地面に転がる海賊の姿とスタスタと立ち去る男の後ろ姿だった。
「あいつ…今何かしたか!!?」
───17番GR
「……サニー号…2年間も…待たせちゃったわね…」
2年前に別れた母船を前に佇む女。かつて切り揃えられた髪は豊かなロングヘアへと変わり過ぎさりし月日の長さを感じさせる。
「無事でよかった」
1人にさせてしまった母船の無事を確認し女は安堵した。そんな女に気付いた者。
「ん??」
「!」
「アーウ!!そこにいるい〰️〰️い女は……!!」
甲板に姿を表しお馴染みのポージング。
「我が一味のォスーパー考古学者ァ〰️〰️〰️!!ロビンじゃねェかよォ〰️〰️!!!」
女は微笑み仲間の名前を呼んだ。
「変わらないわね。フランキー。」
───66番GR 海軍駐屯基地
「46番GRに一同に会する模様…!!」
島の各地から齎される9人の海賊達の情報に駐屯基地では海兵達が慌ただしくしていた。
「先に行ってるぞ」
腰をあげたこの男。海賊達への因縁からこの日に懸ける思いは人並み以上。
「PX5とPX7を連れてく」
「え…!?パシフィスタ出動で!?」
海軍自信作の兵器の出動に戸惑う海兵に今から相手にする海賊は格が違うと叱責し、愛用の鉞を担ぎ戦闘に向かう。
待ち望んだ海賊の再集結を自信の兵器で迎え撃つ。
名を戦桃丸。