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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第52章 スタートライン


「で、何故お前さん七武海に入りたいんだい?」

つるがローに問う。

「…理由か。七武海等(アイツら)が見ているものに興味がある…とでも言っておく。」

「ほぉ…面白い事言うね。だがね、王下七武海は我々海軍本部と四皇と並ぶ世界三代勢力の1つだ。世界政府に認められる程の強さと知名度がお前さんにあると言うのかい?」

つるは意地悪そうにローを見た。

「さぁな。だが、その狗に噛まれるような世界政府だ。そんな奴らが決める組織なら俺でもイけると思うがな。」

ローの言う狗が誰を指すのかつるは直ぐに理解した。アラバスタ王国での一件で称号剥奪となったクロコダイルだ。あの一件に関してはクロコダイルは勿論だが、麦わらのルフィの活躍を隠蔽し海軍の功績として世に知らしめた海軍のやり方がつるの頭を悩ませた。

「そうかい。まぁ、私が決めることでは無いからね。生憎、元帥も大将達も不在だ。残念だが今回は去ることだ。だが、奇遇にも明日、政府の役人が此処に来る。伝えておくよ。」

(…赤犬達が居ねぇならチャンスだ)

ローはまたとないタイミングが今である事を知った。それなら動くしかない。

「…俺の実力も見ねぇで良いのか?」

「よしてくれよ。こんな所で暴れられたら困る。」

つるは興味無さそうに答えたがローは左手を掲げ呟いた。

「Room!」

ブーンと特徴的な音と共にサークルが広がった。

「オペオペの実か…」

ローの異名である"死の外科医"のルーツである悪魔の実。その実を口にした者を改造自在人間へと変化させ、神の領域である施術を可能にする事から"究極の悪魔の実"と呼ぶ者も少なくない。

(このサークル、子奴の能力圏内か…にしても大きく張ったもんだ)

つるは目の前の男が発動したサークルの大きさが気になった。自分に能力を見せるだけならそこまでしなくても良い筈だ。張られたサークルは二人が居る部屋を優に超えている。

「もうお止め。あまり好き勝手やろうもんならこちとて黙っちゃいないよ?」

「ちっ!…悪かった」

ローは舌打ちをするとサークルを消した。つるはローに言い放った。

「正しい判断だ。此処は海軍本部なんだからね。」

それを聞いたローはフッと笑った。

つるはローの能力に気をとられローの目的に気付く事が出来なかった。ローがサークルを消す前に呟いたのを…





───シャンブルズ
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