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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第50章 新たな可能性


久々の上陸は良質な鉱石が採れると有名な島ヴァッフェ。その名の通り武器の島だ。この島の良質な鉱石から作られる武器は精度が高く高値で取引されている。

ミスティは、現在ハートの海賊団に居候の身。助けられた時に無一文であったことから、折角上陸するなら自分に合った剣を入手したいと思いローに頼み込んだのだ。

「ミスティ1人で大丈夫か?」

『うん、平気よ!大丈夫!』

ペンギンがミスティに声を掛けてきた。今回の上陸は初日はベポが船番、ペンギンとシャチは心臓を集めるローと行動を共にする為ミスティは1人で行動する事になっている。

「…大丈夫?やっぱりオレ一緒に行こうか?船番誰かに代わって…」

ベポが心配そうに尋ねる。

『ううん!ちゃんと変装して行くから大丈夫!』

ミスティはローの力になると決めてから島に下りるようになった。だが、その美し過ぎる容姿は周囲の目を引き何もせずとも目立ってしまう事から変装する事を決めた。

変装と言っても薄い金色の長い髪はショートヘアのウィッグで隠しファーの帽子で押さえ顔はサングラスで隠す程度の簡単なものだ。

「何かあったら連絡しろよ?」

3人に代わる代わる言葉を掛けられミスティは呆れる反面、心優しい彼等に心が温かくなった。

『有難う!気をつけるね!』

そう言いミスティは甲板に手を掛け梯子を使うこと無く軽やかに島に降り立った。これから自分の相棒になるかもしれない剣を求め歩みを進めようとしたところ声が掛かった。

「ミスティ。」

後ろを振り返ると同時に自分に向けて何かが飛んで来た。

『えっ!…うわぁ、っと!…何これ』

飛んで来たものを両手でキャッチするとチャリンと言う音と共に手の中に袋が収まった。袋を開けるとお小遣いとは言い難い沢山の金貨が入っていた。

『えっ…これ!』

ミスティは戸惑いながら甲板を見上げると此方を見下ろすローが居た。

「持ってけ。」

『っでも!こんなに…』

「相棒決めようって時にケチくせぇ事言うな」

そう言うとローはミスティに背を向けた。

『ロー!!有難うっ!!』


ローの心遣いに感謝し街へ向かったミスティは知らない。背を向けたローが笑った事。そしてそれを気心知れた3人がバッチリ見ていた事を。

(((キャプテンが…笑ってる!!)))
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