【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第49章 王下七武海への道
木箱の中には沢山の袋詰めされた"何か"があった。掌に乗る位の袋を徐に1つ手にした。
ドクン…
『きゃっ!!』
ドクン…
ミスティは掌に載せた袋が脈打つように動いた事に驚き箱の中に投げ入れた。
手にした時は気付かなかったがよく見ると全ての袋がまるで生きているかのような動きを見せていた。
『な、に…これ…』
恐る恐るローを見るとニヤッと薄ら笑いをしながら言った。
「心臓。」
『しん…ぞう?』
「あぁ。手配書の海賊達だ。これで目標の8割ぐらいか。目標は100個。これを交渉材料として七武海の椅子を狙う。」
それを聞いたミスティはローの狂気に思考が止まりそうだった。そしてやはりローは海賊なのだと改めて思うと同時にここまで彼を突き動かす恩人への思いに胸が苦しくなった。
「俺が七武海に入れば海軍本部へ行く理由が出来る。加えて海賊行為には何も言われねぇしアイツらが無駄に戦う事もねぇ。」
『ロー…』
ローの言うアイツら…常にクルーを大切に思う彼らしい考えだと思った。自分を信じ付いて来てくれるベポ達を気遣う言動がローからは感じる。それなら私も…
『分かった。エターナルポースは私に任せて。貴方の七武海入り迄には何らかの情報は得てみせる。』
「あぁ、宜しく頼む。」
でもね、ロー。ローが思うのと同じくらいベポやペンギンやシャチ、他の皆もローの事が大切なんだよ?だから1人で背負い込まないで。1人で傷つかないで。
私はローや皆に助けて貰った恩がある。ロー達と出会わなければとうに失われていたこの命。それなら皆の為に使うよ。ローの力になって目的を果たすよ。そしてローを皆の元に返す為に私に出来ることは何でもする。
それだけロー達の"仲間"ってやつが眩しくて羨ましい。
私は…
──私は全部無くなっちゃったから
──全部私が壊しちゃったんだよね
──今、貴方はどうしていますか