【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第49章 王下七武海への道
「過去には政府の研究者や最近では大将が足踏み入れてんだろ?少なくともそいつらは持ってんだろ。エターナルポースをよ。」
『それはそうだけど…世界政府も海軍も限られた者達だけよ。そんなもの手に入れる事なんて…』
「お前の言う通り所持していたところで入手出来るとは限らねぇ。政府の中枢や海軍大将達に喧嘩ふっかけるつもりもねぇ。」
『ならどうやって?政府も海軍も侵入自体至難の技よ?』
ミスティは自分が革命軍の兵士として世界政府へ潜入した時の事が頭に過った。ただでさえ入り込む事が難しい2大勢力な上に頂上戦争でのインペルダウンへの海賊の侵入と脱獄、海軍本部の壊滅で更に監視が厳しくなった事は言うまでもない。
「分かっている。だが俺とお前ならやれる。」
『…どういう事?』
「エターナルポースは盗む。だが世界政府は論外だ。役人と関わるなんざ俺は出来ねぇ。虫唾が走る。」
『じゃあ…海軍から?』
「あぁ。それをお前に頼みたい。」
『なっ…!』
ローの提案に流石のミスティも言葉を失った。
「CP9として海軍本部へは行ったことがあるんだろ。ならありそうな場所とか目星つけれんだろ?」
『無理よ!以前とは違うもの!それに…顔もバレてるから近づく事さえ出来ないわ。』
「…建物ん中に入る事が出来れば何とかなるか?」
『…中将クラスの執務室がある所まで辿り着く事が出来れば何とか…でも海軍本部よ。そう簡単には入れない!』
ミスティは知っている。長きに渡り諜報活動に就いていた身だ。情報としてモノを手に入れる場合、得ることよりそこまでのルートが重要なのだ。ルートの確保が出来ればその任務の成功率は格段に上がる。
現在の海軍の軍事力の誇示としてニューマリンフォードは海の上に鎮座する。島全体が要塞と化すそんな場所への侵入等、こんな短期間で準備出来る訳がない。
(無理よ…)
「お前1人くらい俺が何とかする。」
『何とかって…』
そう言うとローは立ち上がり部屋の奥へ行き大きな木箱を手に戻ってきた。
「俺はこれを土産に"王下七武海"へ参入するつもりだ。」
『!!?』
今日のローは頭がおかしくなったのかと思える程、ミスティの思考の外側から攻めてくる。ミスティは少し頭を整理しようと視線を目の前の木箱へ向けた。