【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第41章 同期
「此処へ来たという事は話してくれるって事で良いのよね?」
2人の視線が俺を射抜く。
「…CP9程の腕なら調べれば分かるだろ?」
「まぁ、そうね。複数の事実から導き出される結論は既にあるわ。」
「ならそれで良いじゃないか。」
「…革命軍の兵士であるアイツが惚れた政府の男に利用され殺された」
「…っ!?」
ルッチが俺に言った。
「ルッチ!…レイン、聞いて。私達六式使いは世界政府に全てを賭して今までやってきた。でも、私達がエニエス・ロビーの一件でどうなったか分かるでしょ?信じた正義の結果がこの有様よ?」
カリファは自嘲気味に続ける。
「あの子も…ミスティも自分が信じる正義の為に生きてきたと思うのよね。だからあの子に何があったのか知りたいの…貴方なら知ってるわよね?」
「諜報部員のアイツは常に死と隣合わせだ。死んだのはアイツの力不足。アイツの人生なんざどうでも良いが知っておいて損はねェ。」
ルッチの発言は淡白に聞こえるがミスティの事を無下にしたくないという思いが込められている。
「……分かった」
俺は腹を括り口を開いた。
──ミスティのドレスローザへの潜入から4ヶ月後
「…ミスティが死んだ?」
「あぁ。」
クザンさんとおつるさんの2人から告げられた事実はあまりに残酷で受け難いものだった。
「嘘だ…アイツが任務でヘマするハズない…!!」
「嘘じゃない。彼女を始末したと本人から聞いたんだ…おつるさんは。」
「…本人って…どういう事ですか!?一体誰が!?」
クザンさんの隣に座るおつるさんを見た。
「ドフラミンゴだよ。1週間前に七武海を召集する案件があってね…その時に言われたんだ。」
──革命軍の子猫を始末してやった
「ミスティで間違いない。あの子は革命軍の兵士で政府に潜入しているスパイだった。」
「なっ!?」
ミスティが革命軍の兵士だと?そんな事…ある訳…
「無いと言いきれるかい?レインなら心当たりがあるんじゃないのかい?恋人だったんだろ?」
「…!」
「彼女の諜報能力と戦闘能力は早くから訓練を積んだものだ。六式が取得出来たのも頷ける。お前、気付かなかったのか?」
「……っ」
おつるさんとクザンさんが順に聞かれたが急に言われても頭がついていかねぇ。