• テキストサイズ

【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第38章 海賊とは


飛び交う銃弾や斬撃を潜り抜けレインは走った。男の位置を把握すべく見聞色の覇気を発動した。

「あそこか…!!」

処刑台に向かって走るルフィの進路に男の姿を捉えた。剃を使い一気に距離を詰めたが、何やら揉めているようだった。

「くま!!くま!!ハァ…ハァ…」

くまと対峙しているのは革命軍幹部エンポリオ・イワンコフ。

「いい加減におっシブル!!!ヴァターシよ!!!ヴァターシの顔を忘れっタブルの!!?」

くまに叫び続けるイワンコフにドフラミンゴが無駄だと言い切る。

「お前の知り合いってのはおそらくバーソロミュー・くまだろ?かつて暴君くまと呼ばれてた…あいつなら、もう…死んだよ」

「!!?……あァ!!?」

レインが会話を聞きながら様子を見ているとルフィが追い付いて来た。

「イワちゃんあいつの事知ってんのか?」

「ちょっとね…!だけど様子が少し変なのよ!!」

(そうだ…バーソロミュー・くまは確か…)

「つい先日だ!!政府の科学者"Dr.ベガパンク"の最後の改造によってコイツはとうとう完全な人間兵器になっちまった……!!正確には……元バーソロミュー・くま…!!」

「改造!?兵器!?一体何の事っチャブル!!!」

理解できないと喚くイワンコフにドフラミンゴが説明するが納得いかないようだ。

「怒鳴ってもこいつと政府の間にどういう取引があったかは俺も知らねェ──つい数日前までは確かにまだコイツに人格は存在した!!──だが今はもう人に生まれた記憶すらねェ死人も同然。ただの政府の言いなりに戦うだけの"人間兵器"!!!"パシフィスタ"PX-0だ!!昔の事なら忘れちまいな!!」

PX-0の件はクザンから聞いていたレインだったが取引の内容は知らない。確かに改めて考えてみるとバーソロミュー・くまにとって利があったとは考えられない。

(何があったんだ?)

そう考えていたレインに飛び込んできた言葉。

「にしても政府は酷いなァ…!!人間兵器も大概だが味方でさえ駒として使い用が済めば見捨てる…あァ、アイツは味方じゃねェか…!!」

「!!」

「おい、イワンコフ。お前、くまよりもお前んとこの諜報部員ぐらい助けてやれなかったのかァ?」

「はァ?何の事っチャブル!?」

「せっかくイイ女だったのによォ…!!勿体ないことしたなァ…!!」

(まさか…!?)
/ 409ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp