【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第32章 9番目の正義の名のもとに
トムズ ワーカーズ跡地の倉庫でカティ・フラムと麦わらの一味の1人を捕えた俺達は、海列車でエニエス・ロビーに帰る為、造船島ブルーステーションへやって来た。
「長期任務ご苦労様でした!!!」
政府の役人達が左右に整列し道を作る。
──うわ…ロブ・ルッチさんだ…
──何て迫力だ。あれが「CP9」か…
「ルッチさんコートを」
「仰々しいな、やめさせろ。」
「はっ、す…すぐに」
周りに居る海兵達が俺達を見て物珍しそうに囁く。役人達もこの任務の意味を理解しているのか疑問な程、浮き足立っているように思う。
「遊びじゃねェんだ。気を引き締めろ!!全員列車に乗れ!!」
──
「私達の任務は…ほぼ完了ね…」
「到着までそういう軽い発言は慎め。バカヤロウ。」
「失礼…」
気を抜くカリファを俺は叱責した。何故かイライラして仕方ない。
そう言えばアイツも此処で合流する筈だが姿が見えない。アイツなら自分から俺達の所に顔を出しそうだが。長官からアイツもこの任務に追加すると聞いた時は反対だったが青雉からの命令だと言われれば仕方ない。そんな俺に下っ端が声を掛けてきた。
「ルッチさん!少々早いですが出航します。何か不都合など…」
「ない…出せ」
「はっ!では」
俺は窓の外をチラッと見た。
「5年住んだが…こんな島にゃあ…名残惜しむ情もわかねェ…」
何故か無性にアイツの顔が見たいと思った。
「ミスティ…」
──
「──各車両の代表者達ですが…」
最後尾第7車両 政府の役人とその纏め役 CP6のボクサー"ジュリー"
第5車両 海兵40名とその纏め役 海軍本部大佐 元王国騎士"Tボーン"
第4車両 航海中の給仕長も務めるCP7格闘家"ワンゼ"
役に立つか分からない説明を俺は無言で聞いていた。
「──そして第3車両には"CP9"の新入り"ネロ"氏が待機しております。護送とは言え…」
(…新入りだと?ミスティはどうした。何故アイツが居ない?)
「おい。」
「はっ、な、何かございましたか?」
「ロゼはどうした?」
俺が聞くと慌てて手元の紙を勢いよく捲り出す始末。
「えっと…ロゼ様…あ、直前で変更になった模様です。」
変更だと?そんなもの聞いていない。イラつきが増す中、後方車両が騒がしい事に気付いた。