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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第30章 誤算と裏切り


タッタッタッ──

『はぁ…はぁ…っ』

ガサッガサッ──

「おい、どこ行った!?」

「そう遠くには行けない筈だ!!」

「血の跡を辿れ!!」

(まずい…こんな事になるなんてっ!)

『くっ…!?』

ミスティは痛む身体を引き摺りながら森へ逃げた。腹部を押さえる手は赤く染まり絶えず身体から何かが流れ出るような感覚に目眩を起こし遂に座り込んでしまった。

(死ぬ前にせめてこれだけでもあの人に届けないとっ!)

そう思ったが、先程のドフラミンゴの言葉を思い出した。

"お前は駒として利用されたんだよ!"

"世界政府も海軍もお前なんか死んでもお構い無しさ"

ドフラミンゴの仲間には海軍の内通者が居るようだ。ドフラミンゴの言う事が本当だとすると…ミスティは愛しい人を思い浮かべた。

『レイン…あなたも…知ってたの?』

私を好きだと言ってくれたことも生きて帰って来いって言ってくれたことも全部嘘だったのだろうか。何度も触れた唇も私を抱き締めてくれた力強い腕も私をその気にさせる為の偽りのものだったのだろうか。

ミスティの目からはポロポロと涙が落ち頬を濡らしていく。ミスティは首に下げているネックレスを引きちぎった。

『これは…不要よね?』

ミスティは手の中のペンダントトップを眺めた。それは今迄の調査内容を記し納めた物だ。身体を動かす体力の無いミスティにはもうそれをレインへ渡す事は出来ない。

"君は必ず力を貸してくれると確信した"

『へいた、い…さん』

8年前の悲劇からずっと苦しんできた兵隊さんの事を考えると自分が諦めたらそこで終わりのように思えた。たとえ自分が死んでもそれを継いでくれる者が居れば兵隊さん達は救われるのではないか…ミスティはそう思った。そしてそれは彼しか居ないと…

キッキッ…

不意に頭上で鳴き声がした。バサバサっと言う羽音と共に1羽のハヤブサがミスティの傍らに降り立った。

「キッキッ!」

『貴方…カルロス?』

それはいつかのハヤブサ、カルロスだった。名前を呼ぶと嬉しそうにミスティへ擦り寄ってきた。

『何故此処に…はっ!』

ミスティはペンダントトップから中身を取り出した。ドフラミンゴには海軍の内通者が居る事、世界政府との関係等、先程ドフラミンゴから知らされた内容を書き加えた。
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