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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第30章 誤算と裏切り


最後にミスティの思いを記しまたペンダントトップに仕舞うとカルロスを呼んだ。1度しか会ったことのないミスティだがカルロスは期待通り寄ってきた。

『血だらけの手でごめんね…これを貴方の主人へ届けて貰えるかな?』

ミスティは力の入り難い手でカルロスの飛行を邪魔しないようネックレスを巻き付けた。

『大丈夫?…苦しくない?』

「キッ!」

大丈夫と言っているような鳴き声に安心したミスティはカルロスの頭を撫でた。そして、片方の耳からピアスを外しカルロスに握らせた。

『これもお願い…』

ふふっと笑うとミスティはカルロスに言った。

『綺麗な羽根、血だらけにしてごめんね。あと、貴方とはもう少し仲良くなりたかったな…』

「キッ…」

『さぁ、もう行って。敵に見つかる前に、さぁ、早く!』

ミスティはカルロスを急かした。するとカルロスはぴょんと肩の上に乗りミスティの頬に身体を擦り寄せバサッと羽を広げ大空に飛び立った。

『頼むね…カルロス。』




体力をかなり削ってしまったミスティは目を開けていることすら辛かった。焦点の定まらない目は何も映さない。こんな時でも思い出すのは彼の事。

"お前には俺が居る。だからどんな任務でも自分を犠牲にするな。必ず戻って来い。"

"お前の20歳の誕生日、2人で祝おう。だから約束しろ…必ず生きて戻って来い。何があっても、どういう状態でも必ず俺の所に"

『…また…やくそくっ…守れそうにないかもっ…』

願わくばもう一度貴方に逢いたい。逢ってキスして抱き締めて貰いたい。貴方の熱で私を包んで欲しい。でも、叶えられそうにないね。

ミスティは目を閉じた。意識を失う寸前、懐かしい柔らかい肉球のような大きな手が触れた気がした。









──ごめんなさい、レイン。あと、貴方の正義を信じてる。
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