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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第24章 黒と白


その場に泣き崩れたミスティは自分の肩を両手で掴み自分を守るようにその場で震えていた。そんな姿を見たレインは理由を聞こうとミスティの目線に合わせ優しく言った。

「落ち着け。な?ロゼ?」

『…いやっ。ダメなの…私』

頭をフルフル左右に振りながら泣き続けるミスティ。

「泣くな。何があった?」

『…ひっく、私…よごれっ』

「何?…おい。大丈夫か?」

先程からミスティの呼吸がおかしい事にレインは気付いた。

『はぁ…っく…はぁ…』

「ロゼ!?…くそっ、過呼吸か!」

レインは部屋の中を見渡し袋を探したが見当たらない。先程触れられる事を拒絶されたが今はそうも言って居られない。レインは無理矢理ミスティを抱き寄せると口付けた。ゆっくり息を吐きながら何度か繰り返した。

暫くすると二酸化炭素が行き届いたのか呼吸に落ち着きが戻ったようだ。レインはミスティの頬を撫で顔を覗き込み声を掛けた。

「ロゼ…大丈夫か?」

『レイン…ごめっ…』

そう言うとミスティはフッと意識を失った。

「おい!ロゼ!」

──

レインはミスティをベッドに寝かせフロントに連絡し氷を頼んだ。暫くすると呼鈴が鳴った。扉を開けるとカイが立っていた。

「氷をお持ちしました。」

「あぁ、助かる。」

「…姉ちゃん大丈夫なの?」

「今は落ち着いているがさっき過呼吸になった。」

過呼吸は心因的なストレスが原因で起きることがあると知っていたカイは気になっている事をレインに伝える事にした。

「兄ちゃん…少し良い?」

2人はミスティが起きないように廊下に出た。

「どうした?」

「…昼間少し姉ちゃんと話したんだ。俺の親の事とか仕事の事とか。そん時に俺、親に何もしてあげられなかったこと後悔してるって話したんだ。そしたら姉ちゃんも自分も後悔は沢山あるって。」

「それで?」

「大切な人を裏切ってしまったって。一番好きな人との約束守れなかったって…それって兄ちゃんの事だろ?」

カイが必死に話す様子を見てレインはその時のミスティの姿が目に浮かんだ。

「頼むよ、兄ちゃん!姉ちゃんの悲しみ何とかしてくれよ!」

「カイ。安心しろ。言われなくてもそのつもりだ。」

ありがとな、と言いレインは部屋に戻った。
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