【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第23章 トラブルメーカー
※レイン視点
昨日は本当にバタバタした1日だった。任務ではないパーティーに参加しただけでこうも忙しくなるとは思わなかった。
それにミスティの存在。アリス様の登場にも驚いたがアイツが後から現れた事には驚きを隠せなかった。久しぶりの再会だったが更に綺麗になっていたように思う。本当なら昨日は軽傷だが怪我をしたアイツの傍に居ようと思っていたが、海賊とは言え、アリス様達が心配だった事もあり護衛に就いた。
「スティルハートさん、本当に良いのかね?」
「はい。そうさせて下さい。その方が我々も安心出来ます。」
「そうか。悪いね。宜しく頼む。」
昨日の騒ぎの後から俺はアリス様達の帰路の護衛に就き国まで送り届けることに決めていた。皆に伝えなくてはと思い、夫妻と一旦別れコリン達を探した。
朝食を摂るアイツらを見つけたが何やら不穏な空気だった為、少し様子を見ることにした。
「ステラがレン兄ぃの事、好きなのは知ってる。でもレン兄ぃは…」
「そんなこと!どうしてコリンに言われなきゃならないの?」
(ステラの事か…)
「私が誰を好きになろうと勝手。レインさん特定の女を作らない事も知ってるわ。何か問題が?」
ステラは俺の部下だ。コリンやセツナに比べると付き合いは浅い。だが、何となく俺に好意を持っているのは気付いていた。確かに俺は特定の女は作らなかったし深い関係になろうとは思っていなかった。原因が少なからず俺にあるのは分かったし、すまないと思う気持ちもあるが完全なプライベートな話題でこんな場所で揉められても困る。
「おい、お前ら。こんな所で痴話喧嘩はよせ。」
「っ…!」
「レインさん!」
「……。」
俺の登場に驚いた反応を見せたステラとセツナに対し、コリンは明らかに俺に非難の目を向けた。珍しい事もあるもんだ。俺は気にせず3人に伝えた。
「俺はアリス様達の護衛の為に帰路に同行することになった。お前らは1週間休みだ。終わり次第本部に戻れ。」
今回は皆も疲れたと思い休みをやると言ったのに微妙な空気になった。そんな中で先程から不満そうなコリンが口を開いた。
「それは僕とセツナとステラの3人でやる。それよりちょっと付き合って。」
そう言うとコリンは俺の腕を掴み、セツナにあと宜しくと言い俺を引っ張り外に連れ出した。